以前は35歳くらいからと思われていた髪のエイジングの始まりは、
今や20代後半から始まっていると言っても過言ではありません。
特に40歳以降は乾燥しやすく、髪の艶、ボリュームがなくなり、
地肌が目立ってくるなど、加齢とともに髪に変化が訪れます。
1本の髪の毛が成長し始めてから、抜け落ちるまでの周期を「ヘアサイクル」と言います。
ヘアサイクルには髪の毛が成長を続け、太く長く伸びる「成長期」と、
成長が止まる「退行期」。
または、成長を終えた髪の毛が抜け落ちる「休止期」の3段階があります。
「成長期」はヘアサイクルの大半の期間を占めており、
平均で男性が3~5年、女性が4~6年と言われています。
成長期の毛髪の深部にある毛球は頭皮の奥まで達していて、
その毛球下端の穴が空いているところに毛細血管が入り込み、
毛乳頭という特殊な細菌ネットワークが形成されている。
この頭皮内にある毛乳頭は髪の成長を調節する重要なパーツで、
毛乳頭を囲んでいる毛細血管に栄養を与えると、
毛髪を生み出す毛母細胞が活性化するといわれています。
髪自体は死滅細胞なので、トリートメントやオイルで艶を出せたとしても、
生き生きと復活させることはできません。
ただ、頭皮という土壌内部に目を向け頭皮環境を整備すると、
生えてくる髪を強く健康的に導くことは可能です。
「退行期」は2~3週間、「休止期」は2~3か月ほど続きます。
この間に毛根は新しい髪の毛をつくるための準備を始め、
再び「成長期」のサイクルへと移っていきます。
それをくり返すなかで、健康な人でも1日50~150本もの髪の毛が抜けているそうです。
しかし、抜け毛には「正常な抜け毛」と「危険な抜け毛」があります。
抜けた髪の毛が細く軟らかい、
コシがない、毛根のふくらみがない、
毛根が皮脂でベタついている、、、などの場合は
「危険な抜け毛」になります。
【危険な抜け毛】はヘアサイクルが乱れ、「成長期」が大幅に」短縮されることが原因で、
そのままにしておくと、薄毛が進行する可能性が大きいです。
ヘアサイクルを頭の中に入れ、毛母細胞に栄養や水分、
酸素を毛細血管から上手に補給することが頭皮環境に直結。
今ある髪をどう見せるかもないがしろにしたくはないけれど、
これから生えてくる髪に意識を向けることが必要です。